早稲田大学長江流域文化研究所講演会(アジア研究機構第13回アジアセミナー)

【日 時】 2008年2月2日(土)13:00〜15:00
【会 場】 早稲田大学大隈タワー(26号館)地下多目的講義室
【講演者】 李 映福(中国・四川大学歴史文化学院考古学系副教授)
【題 目】 「三峡ダム水没地区の考古発掘最前線」
【コメント】 小澤 正人(成城大学社会イノベーション学部教授)


【概 要】
1993年から2007年まで、全国各地の70余りの考古機構が前後して、西は重慶江津市から、東は湖北省西部の東西800km余りの広大な垻子(河岸段丘)の水没地区範囲内で人類史上最大規模の考古発掘工程を展開し、石器時代から明清時代に至るまでの大量の眼珍奇で貴重な実物資料を獲得した。報告者は、三峡ダム区域における考古発掘による成果を全面的に紹介し、それを基礎にして新石器時代・殷周・戦国・漢六朝・唐・宋、六つの時期の大型遺跡の発掘成果について重点的に報告する。


  一 三峡ダム水没地区の地理環境
  二 調査体制
  三 遺跡概況
  四 重要遺跡と最新の研究成果
   1.巫山県大渓遺跡———新石器時代
   2.忠県中覇遺跡———殷周時代
   3.雲陽県李家覇遺跡———戦国時代
   4.旧県坪城址遺跡———漢六朝時代
   5.雲陽県明月覇遺跡———唐代
   6.巴東県城址遺跡———宋代
  五 三峡ダム水没地区調査の展開及び中国考古学への影響と意義